中高年にとって怖いのは、中性脂肪の数値や、尿酸値だけではありません。加齢による筋肉の減少は、肉体に思いもよらぬ悪影響を及ぼします。筋力の低下だけならまだしも、それが原因で起こる骨格の歪みは、あなたを深刻なケガや病気へと誘います。

しかし、筋トレをしているにもかかわらず、脂肪は落ちず体形の変化も見られないこともしばしば。思ったほどには筋量が増えないことに、失望している方も少なくないかもしれません。

そこで今回は、なぜ筋トレをしても筋肉が増えていないのか、その原因と理由をお話しします。

 

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中高年の筋肉情報★筋トレしても筋肉が大きくならないのはなぜか?

60歳でもマッチョになれる! そんな情報を耳にしたことはありませんか? 一昔前ならば、「もう、60も過ぎたし、後はゆっくり盆栽でも弄って生活しよう」なんてことになったかもしれません。ところが、21世紀の現代では、60であろうが70であろうが、正しいトレーニングとニュートリションさえ知っていれば、上の写真のような体になることも不可能ではないとされています。

あなたもご存知のシルベスター・スタローン氏は、当年73歳です。

この写真は合成です。なぜなら、彼は今タトゥを入れており、両肩には絵が描かれています。

 

しかし、彼の体は実に見事にシェイプアップされており、年齢による衰えをそれほど感じさせません。もちろん、若い頃からのトレーニングが、年齢にはないアドバンテージを与えているのも確かです。とは言え、それ以上に、肉体はメンテナンスの方法次第で、いくらでも機能の向上が可能であるという一つの見本でもあります。

 

 

上の動画に登場する男性たちは、元ボディビルダーや、若い頃からトレーニングを欠かさなかった人たちです。しかし、いくら元ボディビルダーとは言え、やはりこの肉体を維持するのは並大抵のことではありません。世界的なボディビルダーでも、加齢と不摂生により、自身のつま先すら見えないほどお腹の突き出た、中性脂肪の塊のような体形になる人がほとんどです。

もし、加齢により筋肉の発達が阻害されるなら、ある一定以上の年齢を過ぎれば、すでに発達している筋肉ですら維持できないことになります。ですが、80歳になっても筋肉隆々の肉体を誇れるのは、やはりトレーニングの方法と栄養の摂り方にヒントがあると考えられます。

それでは、具体的に、中高年者の筋肉はなぜそれほど増えないのかを見てみましょう。

筋肉が増えない理由

1. トレーニング方法に問題あり?!

いくらがんばっても筋肉が発達しない理由の一つに、筋トレの方法が間違っていることが挙げられます。若い頃なら、多少はセオリーを無視しても体は大きくなりました。しかし、成長期を過ぎた肉体には、より緻密なメソッドを用いなければ発達するものもしなくなります。

東大教授の「筋肉博士」、石井直方先生の著書によると、高強度のトレーニングでなくても、低強度のトレーニングでも十分に筋肉は発達することが分かっています(この場合の低強度とは、持ち上げられる重量の約30%に当たる重さ。100kgを上げられるなら30kg)。ただし、筋肉がウエイトを持ち上げられなくなるまで(この状態をオールアウトと呼んでいます)、回数をこなさなければなりません。

要するに、ジムに通わなくても、ある程度の重さのあるバーベルやダンベル、もしくはそれに代わる物さえあれば、どこででもトレーニングは可能だと言えます。もちろん、高強度でトレーニングを行うのであれば、それだけの設備が必要です。しかし、ただ筋肉を発達させることだけに注目するのなら、必ずしもジムに通わなければならないわけではありません。

私自身もそうでしたが、多くの中高年筋トレマニアは、オールアウトの状態になるまで筋肉を使っていないかもしれず、またオールアウトを起こしても、一度きりで止めているかもしれません。筋肉を肥大させるには、ターゲットとなる部位にストレスを与えて、そこが発達せざるえない環境を作り出す必要があります。そして、そのような状況にまで追い込まれない限り、筋肉はいつまで経っても同じサイズのままなのです。

筋力は上がるかもしれませんが、筋量は現状維持か、もしくは委縮しているかもしれません。

 

2. 十分な栄養が摂取できていない?!

二番目に考えられるのが、栄養分の不足です。特に、筋量を増やす際に必要なのは、他でもないタンパク質です。筋トレなどをしている場合は、体重1kgに対して、1g以上2g未満のタンパク質が供給されなければなりません。

厚生省のデータによると、元来日本人はタンパク質が不足しているとされており、中高年になるにしたがってその摂取量は減少する傾向にあります。だからと言って、タンパク質ばかりを食べるのも考えものですが、栄養素の偏りを失くした上で必要量のタンパク質を摂らなければ、筋肉を大きくすることはできません。

さらに、たとえタンパク質量は十分でも、全体的なカロリーが不足するのも問題です(タンパク質とカロリーはセットにして考えるべき)。ただし、カロリーを補うために炭水化物や脂肪を多く摂るのも注意が要ります。炭水化物は、飽くまでも筋肉や脳を動かすためのエネルギー源であり、脂肪は、少量で素早くカロリーを維持できる「繋ぎのフィラー」とでも考えるのがいいでしょう。

もちろん、三大栄養素のいずれが欠けても良くありません。できれば、炭水化物、タンパク質、脂肪の割合を、5:4:1か5:3.5:1.5(飽くまでも参考的な数値です)に保つ必要があります。そして、最も大切なのは、その食べ方です。

今や、一日に三回の食事をするのはあたりまえ。それも、朝・昼・晩と時間を決めて食べています。しかしながら、筋肉を増やす目的の栄養摂取としては、この食習慣では少々問題です。なぜなら、朝と昼と晩ではそれぞれエネルギーの消費量も異なり、それに従ってカロリーの摂取量も変えなければならないからです。

三度の食事をさらに分散し、5~6回に分けて食べるのが理想とされています。その理由は、一度に摂るカロリーを極端に多くしないこと(ドカ食いしない)、内臓に負担をかけないこと、それと空腹にしないことです。取り過ぎた栄養(カロリー)は脂肪として蓄積されやすく、消化にも時間がかかります。胃やその他の消化器官、それに肝臓にも負担がかかり、本来消費されるはずの脂肪は分解されずに後回しにされます。さらに、3回だと次の食事までの時間が空き過ぎることもあり、体にとってはあまり好ましい状況とは言えません。

筋肉を効率よく増やすには、血液の中に遊離アミノ酸が十分にあることと、筋肉を分解して必要な養分を作り出す「異化」が進まないことが条件です。空腹時が長く続くと、十中八九この異化作用が促進されます。もちろん、体内では異化と同化が繰り返されてはいますが、筋肉を分解してアミノ酸を作り出す異化は、筋トレにとっては大きな妨げとなるのです。

この異化を最小限に食い止めるためにも、そして余分な脂肪を蓄えないためにも、なるべく空腹にはならないように工夫しなければなりません。以上の理由から、食事は一度に取る分量を抑えて、空腹にならないよう数回(少なくとも5回以上)に分けて食べることが推奨されるのです。

さらに付け加えるなら、プロテインパウダーなどの製品に頼り切らず、タンパク質は普段の食事から補給するようにするのがいいでしょう。個人差はあるにせよ、タンパク質含有食品を食べたとしても、必ずしも筋肉が発達する保証はありません。どのような理由からかは分かりませんが、多くのボディビルダーは、タンパク質を中心とする食事を第一に、プロテインパウダーは飽くまでも補助的な役割を果たす食品として考えているようです。

 

3. 休息が不足している!?

三番目に挙げられるのが、トレーニング後の休息です。酷使された筋肉は、様々なストレス物質が溜まった状態で悲鳴を上げています。筋肉は細かく損傷し、修復のためには多量のタンパク質が必要です。そして、一度傷付いた箇所を元の状態以上にしようとする働きを、「超回復」と言います。

この超回復を繰り返しながら、筋肉は徐々にその繊維を強くそして太くして行くのです。ところが、この超回復が行われているときに、さらに追い打ちをかけるように負担をかければ、筋肉は回復せずに肥大もしません。多くの筋トレマニアが、休息もとらずにトレーニングを続け、その結果筋肥大に失敗するケースは少なくないようです。

もし、オールアウトを繰り返すほど過酷なトレーニングを強いたなら、最低でも48時間は休んだ方が無難でしょう。そして、これは48時間以内に使われた同じ筋肉部位に対しての休息であり、そうでない部位についてはトレーニングを行ってもかまいません。

 

以上三つの点が、筋肉の発達を妨げている主な理由です。いずれも、筋トレを始める前には知っておくべきことですが、なかなか実行するのは難しく、それも中高年となるとなおさら難しくなります。もし、現在筋肉の発達がおぼつかず、頭打ちの状態なら、以上の点を確認し、方法を改めるのがいいでしょう。

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今回のまとめ

それでは、今回の重要となるポイントを、箇条書きにしてみます。

 

1. 年齢は筋トレの妨げにはならない。

2. たとえ中高年でも、筋トレの方法とニュートリションについて正しい知識を学べば、必ず筋肉は発達する。

3. 筋肉の発達を妨げているのは、トレーニング方法が間違っているから。

4. 持ち上げられる重量の30%(マックス重量の30%)を使ったトレーニングでも、筋肉は十分に発達する。

5. 筋肉にはストレスを与えて、発達しなければならない環境を作り出す必要がある。

6. 中高年は、必要となるタンパク質を摂っていない場合が多い。

7. 栄養分の割合を考えて摂取し、タンパク質は体重1㎏に対して1g~2グラム未満の間で摂るようにする。

8. 食事は一日に3回ではなく、少なくとも5回以上に分けて取る。

9. 食事は心持ち少なめに、複数回にわたって取り、空腹にならないようにする。

10. プロテイン含有食品(プロテインパウダーなど)に頼らず、タンパク質は普段の食事から摂るように心がける。

11. トレーニング後は、最低でも48時間は同じ筋肉部位を鍛えない。

 

以上が、今回の重要ポイントです。

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終わりに

暫く投稿をお休みしていましたが、10月からは再び本格的に記事を書き始めます。もともと、映画のレビューサイトを運営していたのですが、ブログの引っ越しと共に手付かずとなり、3月から再開しようやく軌道に乗ったところです。

こちらがそのブログですが、映画のお好きな方はご覧下さい。ブログのタイトルは「映画を見るなら猫と一緒に」です。我が家には可愛い猫が二匹おり、私が映画を見ているといつも一緒にいることから、こんなタイトルを付けました。

今回も最後までお読みいただき、ありがとうございます。それでは、また次回をお楽しみに。

 

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